社会保険で手取りはいくら減る?分岐点は年収153万円【早見表】

「130万円を超えると手取りが減ると聞いて、怖くて超えられない」
「実際にいくら減るのか、誰も具体的な数字で教えてくれない」
「何万円稼げば損しないのか?の答えだけ知りたい」

こんな気持ちで検索してきた方に向けて、この記事を書きました。

実は、なんとなく130万円を少し超えて働くと、扶養内で働いた人より手取りが年17万円以上減ります。
知らずに年収140万円のまま働き続けると、毎年10万円近い「働き損」がずっと続いてしまいます。

この記事では、年収106万〜250万円の手取りを同じ条件で計算して、1枚の早見表にまとめました。
扶養内も社保加入もどちらも経験した立場から、損しない年収の決め方を解説します。
読み終わる頃には、「自分はいくらまで働くと損で、いくらから得なのか」が具体的な金額でわかります。

結論から言うと、
手取りの逆転が解消されるのは年収153万円前後。
中途半端に130万円台で働くのが、いちばん損です。

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目次

社会保険で手取りが減るとは?給料の約15.5%が天引きされること

社会保険に入ると手取りが減るのは、給料から約15.5%の保険料が天引きされるためです(40代・50代の場合)

天引きされる中身は、次の3つです。

引かれるもの本人負担率(目安)備考
健康保険+介護保険約5.8%協会けんぽの場合。都道府県で差あり
(介護保険料は40歳〜64歳までの人に上乗せされます)
厚生年金9.15%全国一律・固定
雇用保険0.55%年度により変動(最新の料率は記事末尾の公式リンクで確認できます)
合計約15.5%40代・50代の場合

つまり、月20万円稼ぐと約3万1,000円。
決して小さくない金額が、お給料から引かれます。

だからこそ「入るなら、いくら稼げば元が取れるのか」を知っておく必要があるわけです。

そもそも、いつから社会保険に入ることになる?

保険料の話の前に、加入のタイミングを整理しておきましょう。

入り口は2つあります。

① 130万円の壁

年収130万円以上になると、夫の健康保険の扶養から外れます。

扶養から外れたら、自分で保険に入るしかありません。
判定の対象には、通勤交通費や賞与も含まれます。

なお2026年4月から、扶養から外れるかどうかは労働契約書に書かれた条件で判断するルールに変わりました。
繁忙期にたまたま130万円を超えても、契約上の年収が130万円未満なら、原則として扶養にとどまれます。

② 週20時間の壁

これまで「106万円の壁」と呼ばれてきた勤務先の社会保険への加入基準は、2026年10月に金額の条件(月8.8万円)が撤廃されます。

撤廃後に残る条件は、学生でないことと、週20時間以上働くかどうか
会社の規模による条件も段階的に広がり、2035年10月にはすべての会社が対象になります。

つまりこれからは、年収を抑えていても週20時間以上働けば社会保険に加入します。
金額の壁から「時間の壁」へ——年収より先に、週の労働時間を確認する時代になりました。

壁の全体像は、別記事で図解しています👇
扶養の壁はいくら?働き損にならない年収ライン早見表

ここでは「入り口は2つある」とだけ覚えて先へ進みましょう。

この記事の計算の前提

早見表の前に、計算の前提を書いておきます。

  • 保険料率:協会けんぽ全国平均・50代(介護保険料込み)(2026年7月時点の目安。最新の料率は協会けんぽサイトで確認できます)
  • 住民税:概算で織り込み済み
  • 地域や勤務先によって、実際の金額は数万円単位で変わります

つまり、円単位の正確な数字ではなく「判断に使える目安」です。
それでも、自分がどのゾーンにいるかを知るには十分な精度があります。

【早見表】年収別・社会保険に入ると手取りはいくら?

ここからが本題です。

扶養内で働いた場合の手取り

年収住民税(概算)手取り
106万円0円約106.0万円
120万円約1.7万円約118.3万円
129万(扶養内上限約2.6万円約126.4万円

扶養内なら、手取りはほぼ額面どおり残ります。

2026年10月以降は、年収にかかわらず週20時間以上働くと勤務先の社会保険に加入します。
上の表は「週20時間未満」で働く前提の数字です。

社会保険に入った場合の手取り早見表

次の表は、社会保険に加入した場合の年収別手取りです(2026年時点・協会けんぽ概算・住民税込み)。
右端の列は「扶養内129万円の人」と比べた差額です。

年収社会保険料・税金手取り扶養内129万との差
130万円約20.1万円約109.3万円▲17.1万円
140万円約21.7万円約116.8万円▲9.6万円
150万円約23.2万円約124.4万円▲2.0万円
153万円約23.7万円約126.7万円+0.3万円
160万円約24.8万円約132.0万円+5.6万円
180万円約27.9万円約147.2万円+20.8万円
200万円約31.0万円約152.4万円+26.0万円
250万円約38.8万円約190.4万円+64.0万円

年収178万円超で発生する所得税を含めた概算です。
所得税額は控除の適用状況で細かく変わるため、実際の手取りとは数万円前後ずれることがあります。

年収130万〜150万円は、扶養内より手取りが少ない「谷」です。

働く時間は増えているのに、手取りは129万円で止めた人より少ない。
世間で「働き損」と呼ばれる正体は、この谷のことです。

あなたの場合は? 3ステップで判断する手順

早見表を自分ごとにする手順です。

STEP
自分の年収を計算する

時給×1日の時間×週の日数×52週で、ざっくり年収を出します。
例:時給1,300円×6時間×週3日×52週=約122万円

STEP
早見表で自分の位置を確認する
  • 129万円以下 → ✅ 安全圏(扶養内)
  • 130万〜152万円 → ⚠️ 谷(働き損ゾーン)
  • 153万円以上 → 💪 回収圏(扶養内より手取りが多い)
STEP
谷にいるなら、二択で考える

⚠️の人だけ、選択が必要です。

選択肢は2つしかありません。

  • 勤務日数か時間を減らして、129万円以内に抑える
  • 勤務日数か時間を増やして、153万円以上に上げる

「今のまま140万円くらいで続ける」だけが、選んではいけない答えです。

分岐点はなぜ153万円なのか

年収153万円のとき、社会保険料は約23.7万円。
129万円から153万円へ年収を24万円増やすと、増えた分でようやく保険料を吸収できて、手取りが扶養内の人に追いつきます。
増収分が保険料を追い越すポイント→ここが153万円です。

なお、健康保険料率や住民税には地域差があります。
実際の分岐点は150万円台前半〜中盤の間で多少前後すると考えてください。

はないろ

いずれにしても、「超えるなら155万〜160万円を目指す」が安全な目標設定になります。

時給1,300円なら、1日6時間×週4日で約162万円。
谷を一気に飛び越えられるラインです。

40代・50代主婦が社会保険に入るメリット・デメリット

数字を見たうえで、加入の損得を両面から整理します。

デメリット:今の手取りが確実に減る

すでに見たとおり、年収の約15.5%が天引きされます。

特に130万〜150万円の谷では、扶養内の人より手取りが少なくなります。
「今の家計」だけを見るなら、扶養内が最強です。

メリット:将来の年金と保障が増える

一方で、払った保険料は捨て金ではありません。

  • 厚生年金が終身で上乗せされる(生きている限りずっと)
  • 病気やケガで長く休んだとき、傷病手当金(給料の約3分の2)が受け取れる
  • 障害・死亡時の保障(障害厚生年金・遺族厚生年金)が手厚くなる

特に50代は、年金受給までの期間が短い年代です。
払い始めてから回収が始まるまでが近い。
厚生年金を将来への前払いと考えられるなら、あえて加入する選択には十分な合理性があります。

具体的に年金がいくら増えるのかは、別記事でシミュレーションしています👇
厚生年金に入ると年金はいくら増える?シミュレーション

よくある質問

130万円をうっかり少し超えたら、すぐ扶養から外れますか

2026年4月から、扶養の判定は労働契約書の内容で行うルールに変わりました。

契約上の年収が130万円未満なら、繁忙期に一時的に超えても、原則として扶養にとどまれます。

ただし契約時間そのものを増やして恒常的に超える場合は外れます。
働き方を変えるときは、契約書の時間と年収をセットで確認してください。

社会保険に入りたくない場合、年収以外に気をつけることはありますか

週の労働時間です。

2026年10月からは、年収にかかわらず週20時間以上(契約上の所定労働時間)働くと勤務先の社会保険に加入します。
金額と時間、両方の壁を意識してください。

なお契約上20時間未満でも、2ヶ月連続で実際に20時間を超え、今後も続く見込みなら加入対象になります。

パート先と派遣会社、どちらで社会保険に入っても条件は同じですか?

保険料率も年金の増え方も、仕組みは同じです。

ただし派遣は時給が高い傾向があるため、少ない日数で153万円ラインに届きやすいという違いがあります。

公式情報|最新の制度は必ずこちらで確認を

この記事の計算は2026年7月時点の制度・料率にもとづく概算です。
社会保険の適用条件や保険料率は改正されることがあるため、実際に働き方を決める前に公式情報をご確認ください。

まとめ:130万円台で止まるのが、いちばん損

最後に、要点を3行で。

  1. 社会保険に入ると、給料の約15.5%が天引きされる(50代の場合)
  2. 年収130万〜150万円は手取りの「谷」。扶養内より手取りが減る
  3. 超えるなら153万円以上、できれば155万〜160万円を目指す

読む前は「130万円の壁、なんとなく怖い」だったはずです。
いまは、自分の時給と日数を当てはめれば答えが出せるようになっています。
年収は、恐れるものではなく設計するものです。

そして、153万円以上を目指すなら、時給の高さがそのまま近道になります。
時給1,300円あれば週4日・6時間で約162万円。
パートより時給水準の高い派遣なら、少ない日数で谷を飛び越えられます。

主婦におすすめの派遣会社をこちらの記事で紹介しています👇
40代・50代主婦におすすめの派遣会社6選【2026年版】|体験談で比較

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本記事は2026年7月時点の料率にもとづく概算です。
正確な金額は、お勤め先または協会けんぽ・お住まいの自治体でご確認ください。

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