派遣で働くとき、つい見落としがちなのが「健康保険」。
実は、派遣会社によって加入する保険組合は異なります。
多くの派遣会社は「協会けんぽ(全国健康保険協会)」に加入していますが、
なかには「組合健保(健康保険組合)」に加入している会社もあるんです。
そしてこの違いが、保険料や医療費の給付、福利厚生の内容に大きく影響することも。
この記事では、協会けんぽではなく、企業や業界が独自に運営する「組合健保」に加入できる派遣会社を紹介します。
🌸 長く安心して働きたい人こそ、保険制度にも目を向けてみてくださいね。
健康保険は派遣会社ごとに違うって知ってた?
派遣社員として働くと、加入条件を満たした場合に、雇用元(=派遣会社)の健康保険に加入することになります。
この健康保険は派遣会社ごとに異なり、大きく分けると次の2種類に分類されます。
- 協会けんぽ(全国健康保険協会):中小企業や多くの派遣会社が加入している、全国共通の保険制度
- 組合健保(健康保険組合):大企業や業界団体が独自に運営している保険組合
どちらに加入するかで、保険料の負担・給付内容・福利厚生に違いが出ることもあります。
「組合健保」ってなに?どんなメリットがあるの?
「組合健保(健康保険組合)」とは、企業や業界団体が独自に運営している健康保険のことです。
大企業やそのグループ会社、一部の専門職に強い派遣会社などが、
協会けんぽではなく組合健保に加入していることがあります。
では、組合健保に入っていると何が違うのでしょうか?
🌱 以下のようなメリットがあることが多いです
- 保険料が安くなることがある
協会けんぽより保険料率が低めに設定されている組合もあります。 - 医療費の「付加給付*」がある
高額療養費に加えて、さらに自己負担額が減る制度がある場合も。 - 健康診断や人間ドック補助がある
無料または低価格で年1回の健康診断を受けられることが多いです。 - 保養施設やフィットネス補助など福利厚生が充実
リゾート施設やスポーツジムが格安で使える特典も。
もちろんすべての組合健保に共通するわけではありませんが、
「ちょっと得」「ちょっと安心」な制度が用意されていることが多いのが特徴です。
付加給付って?
たとえば入院や手術で医療費が高くなったとき、健康保険がカバーしてくれる「高額療養費制度」がありますよね。
でも、組合健保に入っていると、その自己負担額からさらに一部が戻ってくることがあるんです。
🌱 これが「付加給付(ふかきゅうふ)」。
たとえば、普通なら3万円自己負担だったところが、
組合健保だと2万円以下で済むというケースも。
医療費がかかりやすい年代になってきたからこそ、
こうした制度のある健保に入れるかどうかは、見えないけれど大きな安心材料になります。
組合健保に入れる派遣会社 一覧
ここでは、協会けんぽではなく企業系・業界系の健康保険組合(=組合健保)に加入している派遣会社を紹介します。
派遣会社名 | 加入健保組合名 | 主な特徴 |
---|---|---|
リクルートスタッフィング | リクルート健康保険組合 | 大手グループ、安心感あり。リモート求人も多め。 ※かつては付加給付制度がありましたが、平成31年4月以降は廃止されています。 |
パーソルエクセルHRパートナーズ | パナソニック健康保険組合 | パナソニックグループ系。事務・技術系に強い |
ランスタッド | 関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS) | 外資系・IT系に強み。福利厚生が充実 |
ジャスネットスタッフ | C&Rグループ健康保険組合 | 会計・経理・税務など管理部門特化 |
東レエンタープライズ | 東レ健康保険組合 | 安定志向の方に人気。メーカー系中心 |
テクノエージェント | 東京都情報サービス産業健康保険組合(TJK) | IT系。開発・運用経験が活かせる |
メイテックキャスト | メイテック健康保険組合 | 技術職に特化。製造業向けも多数 |
テクノウェイブ | 関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS) | ITエンジニア案件が豊富 |
このように、派遣会社によって加入できる健康保険には違いがあります。
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派遣会社を選ぶときの“健保チェック”ポイント
時給や仕事内容だけでなく、どの健康保険に加入できるかも、派遣会社を選ぶときの判断材料になります。
とくに、フルタイム勤務や1年以上の契約を考えている人は、
保険料や給付内容、福利厚生の違いが積もり積もって大きな差になることも。
🌱 以下のようなチェックポイントを意識してみてください
- 派遣会社の福利厚生ページを確認する
「健康保険」や「保険制度について」の記載があるかをチェック - 気になる会社には事前に問い合わせてもOK
登録前に「どの健保に加入できるか教えてもらえますか?」と聞いても大丈夫 - 長期就業を考えているなら「健保の種類」も比較対象に
協会けんぽと組合健保では、保険料・付加給付・健診内容などが違うことがある
条件に合うお仕事を見つけたとき、「どこから就業するか」で迷うこともありますよね。
そんなときは、こうした保険制度の差も判断材料のひとつにしてみるのもおすすめです。
まとめ
派遣という働き方には、自由さや柔軟さがある一方で、
「どんな派遣会社を選ぶか」によって得られるサポートも大きく変わってきます。
🌸 健康保険の違いも、そのひとつ。
協会けんぽか、組合健保か。
ぱっと見では分かりづらいけれど、医療費の自己負担や福利厚生の充実度に大きく差が出ることもあります。
お仕事の内容や時給だけでなく、
「長く安心して働けるかどうか」も、派遣会社選びの大切な視点。
次に仕事を探すときは、健保の違いにも目を向けてみてくださいね。